ホームカミングデーって?

10月終わりに,大学のホームカミングデーが開催されました。昨年同様にオンラインでした。「ホームカミングデー」,あまり聞いたことのない言葉です。本学の卒業生・修了生の皆様,母校にお立ち寄りください,それに,よろしければ地域の皆様も,この機会に本学のことを知っていただければ幸いです,というイベントです。卒業生や修了生だけでなく,地域の皆様からも日頃からご支援,ご協力いただいていることへの感謝の気持ちをあらわすための企画でもあります。

当教室は,学部紹介の動画に教室紹介のスライドを作成して参加しました。この場を借りて,日頃よりご理解・ご支援いただいているOGOBの皆様,近隣地域他の皆様に感謝申し上げます。

ライブイベントは全て終了しておりますが,一部オンデマンド動画は,まだ試聴可能なものもございます(期間限定公開のため,すでに終わっている可能性もございますので,視聴できない場合は悪しからずご了承ください)。また,学内の様子を見いただくための「オリジナルパノラマ」も,ホームカミングーに合わせて公開されました。学部の一部の施設を,ぐるりと眺めることができます。よろしければ,以下のURLから,ぜひご覧ください。なお,このURLは11月末までのもので,2021年12月には変更されますので,変更後は本学HPから閲覧お願いします。

*オリジナルパノラマ:https://tourmkr.com/F14iPQOoeS/34822568p&5.08h&55.55t

このイベントの際,当コラムを読んでくださったOGの方から,最近更新されていないようなので,と心配のメッセージをいただきました。卒業生からの久しぶりのメッセージに元気のお裾分けをいただいて,今日はコラムを書いております。教室の近況をお知らせしますと,2021年3月末に教員1名が退職し,4名体制でやっております。かつては7名体制でしたので,時代の流れとはいえかなりの様変わりです。それでも,教室の自由な空気を引き継ぎ,所属する学生たちの気風も,これまでの教室の先輩たちの流れを汲んで,それぞれの関心を深めながら日々を送っております。コロナが落ち着きましたら,OGOBの皆様,ぜひお立ち寄りください。と言いながら,「近くまで伺いますので立ち寄っても?」とこのコラムを書いている最中にも連絡をもらったのですが,立ち寄りの連絡をもらうときに限って予定が入っていたり不在だったり・・・。在,不在をご確認の上お立ち寄りください,と言い直すことにします。とはいえ,これまで通りに,ふらりとOGOBが立ち寄ることのできる教室であることは,今もつながっております。

ところで,前回のコラムに書いた春本雄二郎監督の映画『由宇子の天秤』。先行試写会の後に劇場でも鑑賞しました。152分があっという間でした。「正しさとは?」がテーマの映画です。ドキュメタリー監督の女性が,自らの信念とさまざまな出来事との間で揺らぎながらも進んでいく物語です。主人公の由宇子は,こうありたい,こう進めたい,と思っていても次々と他者の意向や出来事に妨げられ,自分が思うようにドキュメンタリー作品を先へ進められません。最後は,どうなっていくのだろう,とハラハラする展開の映画です。これは,フロイトの発想を元にして示されている『精神分析の三段論法』からみても興味ある内容です。例えば,こうしたいと思い描いていることがある由宇子に(「イド」の力:本当は〜したい,という願望や欲望・欲求など),そうはさせてくれない放送局のプロデューサーや取材を受けてくれた人など他者の意向が働いて(「超自我」の働き:〜すべき,〜すべきではないと言われることから不安が生じて),結果的には思い通りに進まない(現実状況も踏まえた自我のありよう・折り合わせの結果として表出される私の言動),というエディプス三角関係の形としても読み取ることができます。由宇子が揺らぎながら,どこに辿り着くのかと思ってみているうちにあっという間にエンドロールでした。前作の『かぞくへ』同様,音楽なく流れていくエンドロールは,映画の余韻をさらに味わい深いものにしてくれました。近い場所での上映は一旦終わっていますが,11月中下旬以降,広島県や福岡県他の劇場での上映が予定されています。映画を見ると,抽象化されている臨床心理学の理論が,具体的な人のこころのありようとしてリアリティを持って,他人事ではなく自分自身のことでもあることとして理解できることもあります。それはさておき,冬にも映画1本いかがでしょうか。