『新型コロナウイルスと台風とUruの初配信ライブ』

   台風9号に引き続いて台風10号が通過して行きました。停電したり、家屋の一部が壊れたり、煙突が倒れたり、看板が落ちたり、などの被害が出ているようです。報じられていない被害も他にもあるのだろうと思います。報道というのは不思議なもので、報じられていないことはまるでなかったことのように受け取ってしまうところが怖いところでもあります。と書いていると夕方になって、土砂崩れで家が埋まった、という気がかりなニュースも出てきました。災害にはできる範囲の備えは必要だとしても、それでも避けられないのが災害です。さらに今年は、新型コロナウイルスへの感染予防も必要なために、避難所ではなくホテルや旅館に避難する人も多くて、すでに満室で予約できなかった人もいたと聞きました。
   台風にしても、新型コロナウイルスへの対応にしても、科学技術をどのように使うのか、という人間の知性が試されているように見えます。何より、科学がどれほど進んでもハリー・ポッターの魔法の杖のひと振りで、全てがうまくいくことはありませんし、人の力ではコントロールできない自然の力の大きさをますます実感しています。それどころか、新型コロナウイルスは、現代的な交通ネットワークに便乗して、あっという間に世界に広がりました。なんとたくましい!その上、様々な社会システムの不備を暴き出し、あからさまにしながら感染が各地に拡大していくようにさえ見えます。なんとしたたかな!
   けれど、新型コロナウイルスの拡大は、人間が森林を奥地まで開発し続けた結果で、森林が豊かで人が立ち入らなかったら、森林の外に一気に拡大しないで済むのだという報道もあり、地球温暖化によって台風が大型化しているという見解のあることと、根っこは同じことなのだと思う出来事でもあります。少なくとも大人には、ハリー・ポッターの魔法の杖はないと分かった上で、ファンタジーとして楽しむ力があるはずですが、いつの間にか、現実の中でも全てが自分の思い通りになるという「万能感」に浸ってしまっているのかもしれません。ただ、魔法の杖を何とか作り出そう、という方向には技術の進歩につながる可能性も一部あるので、一概に否定はできませんが・・・。少なくとも人間は、自然の中で生きる知恵を生み出してきたわけですし、なんとか自然の一角を借りて生きさせてもらっているわけですし、それでも自然は私の手の中にはない大きなものだからかもしれませんが、「withコロナ」も「新しい生活様式」も「新しい日常」という言葉も私の感覚には合っていません。自然の側からすると、新型コロナウイルスの拡大だってごく日常のことだし、勝手な人間の言い草です!と言われている気さえします。それにしても、もう少しくらい人間にもできることはありそうに思います。それこそ、あなたの奢りです!とツッコミが入るかもしれませんが・・・。
   ところで、私の日常生活で新型コロナウイルスの大きな影響は、やたらと消毒が必要になったこと以上に、映画館で観る映画の本数が減ったことです。去年の9月7日までに映画館で観た本数のおよそ半分ほどしか観ていません。その一方で、去年は数本しか観ていなかったオンラインでの配信映画を観る機会が増えています。おまけに、配信の舞台もライブもあって、昨夜は台風接近の最中にUruの初配信ライブを観ていました。ライブ会場で客席に座っていたら見えないような角度から複数のカメラが撮影して、画面が切り替わるなど、配信ならではの演出も様々にあって新鮮でした。おまけに期間内であれば繰り返し視聴できたり、映画なら巻き戻してセリフを確認したりすることもできます。それでも、見逃したら、聞き逃したらそれで終わり、という生のライブにはもちろん替えられません。
   これまで当然と思っていたことが、実はそうではなかったと気づいたのも新型コロナウイルスの影響を受けてのことです。“save the CINEMA”、“save the minitheater”、さらには、“save the culture”など、人が集まることで成り立っていた文化や芸術が危機的になっていて、存続を訴える運動も始まっています。当たり前に存在しているものなんてないのだということも、新型コロナウイルスがあからさまにしていることの一つかもしれません。やはり大切なものがあるのなら、ふだんから、存在し続けることができるように不断の努力をすることに尽きるのかもしれません。それでは、2ヶ月もの間、積み残しになっていた教室コラムもやっと書き上げたので、今夜もUruの配信ライブを観ることにします。まだまだ停電しているところも多いのに!という批判は、視聴することが今の私にできる不断の努力だと思ってご容赦ください。

*Uruって誰?という方は検索を。デビュー前のカバー曲と公式MVが視聴できます。今回の、Uru Online Live『あなたと私』は初の紗幕なしのライブでもあったのですが、これまた何のこと?となりそうなのでまたの機会に書くことにします。

1.5倍作戦!

押江です。

今年度の山口大学は,新型コロナウイルスの影響で,本当に大変な船出でした。対面形式での講義が始まるかと思ったら1日で中止になり,オンラインに移行が決定されるなど,状況が目まぐるしく変わり,教員も学生も大混乱でした。

押江は今年度の新入生のチューターを務めているのですが,7年前に同様の業務をお引き受けしたときとはまったく異なり,さまざまな工夫が求められています。

1年生はただでさえ「心理学実験」等のレポートに追われますし,オンライン講義ではたくさんのレポートが課されると聞きます。愚痴の一つや二つは吐きたいのではないかと思いますが, せっかく入学したと思ったら,オリエンテーションはそこそこに,1日だけ対面講義があってすぐオンラインに移行となってしまったわけです。特に下宿生には愚痴を吐く相手がいないのではないかと想像しています。

押江は大阪の出身です。大阪の人間は図々しくも余計なおせっかいを焼きたがるところがあります。押江が山口に来て8年以上が経ちますが,その大阪人の精神にちょこっと戻ってきてもらって,特に新入生には,オンラインではありますが,普段の1.5倍声をかけることにしました。

いまは週1回オンラインで集まって「お昼ごはんの会」をやっています。集まってお昼ごはん食べながら雑談しているだけですが。今日はボードゲームアリーナで遊んでみました。それなりに盛り上がったように思います。また,普段からちょっとしたことでも,ちょくちょく連絡を入れるようにしています。

もしかしたら煙たがられるかもしれないですが,まあそれはそれでよいのです。大阪人は煙たがられるぐらいがちょうどいいですからね。

インターネットの回線は,確実に人と人とのつながりを強めましたが,一方で,フェイストゥフェイスと比べてそれが いかに「細い」ものであるかを実感している今日この頃です。細いからこそ,1.5倍声をかけるぐらいがちょうどよいのではないかと思っています。

1年が終わる

押江です。

3月になりました。山口の桜の開花予想日は3月21日らしいですね。新しい季節が間もなくやってきます。

春は出会いと別れの季節。押江は別れが苦手です。学生さんが卒業・修了されるのは,間違いなく寂しいことなのに,不思議なことになぜか何も感じないんです。例年4月に入って,いつもの時間,いつもの場所に,いつもの人がいないことに気づいてはじめて,寂しくなってきます。きっとあまりに寂しくて,自分の「寂しい」と感じる何かが麻痺しているんだと思います。

しかも今年は新型コロナウイルスの影響で,卒業式と修了式がありません。こればかりは仕方がないことなのですが,押江としてはますます不思議な気持ちになっています。でもきっと,4月になると,寂しさを実感するんだろうなあ。

なかなか実感がわかなくて,また今年度は式もないので,うまく伝えることができないけれど,卒業生のみなさんと,修了生のみなさんに,ひとまずこの言葉を伝えたいと思います。みんな,卒業・修了おめでとう。また会おうね。

もうすぐ桜が咲いて,また新しい季節が巡ってきます。新入生のみなさん,お待ちしていますね。